「かくかくしかじか」の感想(ネタバレなし)2015年マンガ大賞受賞作
多くの人が若い頃を振り返ると痛い経験があるらしい。僕も恥ずかしい学生時代を送っていた(今もだけど)。あの頃を思い出すと、恥ずかしくて失踪したくなる。
「かくかくしかじか」というマンガを読んだ。この本は作者東村アキコさんの自伝的マンガだ。
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自伝マンガの傑作と言えば藤子不二雄の「まんが道 」だ。どんな時に読んでもパワーをくれる名作だ。最近では島本和彦の「アオイホノオ 」はドラマ化してヒットしている。このマンガの熱量もすごい。あと忘れてはいけないのが自伝と言えば水木しげる。自伝的作品は数多くだしているけど「完全版水木しげる伝」がまとまっていて良いと思う。などなど傑作はたくさんある。僕の中でこの傑作自伝的マンガの仲間入りしたのが今回読んだ「かくかくしかじか」だ。
若いときに限らずに、その全ての今を生きる当事者は無我夢中だ。よほどできた人でないと、今いる状態を常に俯瞰して生きる事は難しい。失敗、成功、後悔。一生懸命生きた人は(東村さんは亡くなってないけど)今を生きる僕に感動を与えてくれる。そして面白い。笑えて、泣ける。
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作者は絵の先生に出会う。その先生が素晴らしい。その先生はとにかく絵を「描け」っていう先生で、竹刀をもってスパルタ指導をする。実際会った人は、ちょっと困ってしまうかもしれないほど、強烈な個性を持った先生。その生き方の姿勢はまっすぐで、一本筋が通っていて、気持ちが良い。憧れてしまう。そんな純粋な人になりたい。何かを達成しようと思ったら、とにかく口を動かさずに手を動かすしかない。それは仕事でも、スポーツでも、勉強でも、他の事でもなんでもそうだろう。当然のことだけどもあらためて言われて、頑張ろうって素直に思いました。
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