高く本を積む

日々読んだ本。社会人の勉強(日本史・世界史・経済学)潰瘍性大腸炎。

4歳で英語は遅すぎる?科学的に見た英語早期教育。

「英語学習は早いほど良いのか」 バトラー後藤裕子 の感想。

ベネッセの英語

4歳の子ども用にベネッセから英語教材の案内が届きました。

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その中に英語で遊ぶ付録が付いていて、子どもを遊ばせました。

子どもは「もっとやりたい」といいます。

もっとやりたいなら、やらせてみようかと思います。

子どもは年少ですが、英語を勉強させた方が良いのか、悪いのか悩みます。

英語早期教育は必要なのでしょうか。

そんな時に、この本を見かけて、買ってみました。

「英語学習は早いほど良いのか」 バトラー後藤裕子

英語学習は早いほど良いのか (岩波新書)
バトラー 後藤 裕子
岩波書店
売り上げランキング: 3,503

赤ちゃんは世界中の言葉を聞き分けられる

生まれたばかりの赤ちゃんは、

すべての音素を聞き分けることができるそうです。

音素とは言語で使われている音の最小単位のことで、

英語のcatは/c/と/æ/と/t/(aとæは似ているが違う発音)

日本語の赤は/a/と/k/と/a/

となります。

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赤ちゃんはどんな音素も分かる

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ヒンディー語は/t/と/T/

という音素記号で表される2つの音素の区別をするそうです。

これらの音素は英語でも日本語でも区別しないらしいのですが、

(どちらも/t/に聞こえます)

生後6ヵ月ぐらいまでは、

ヒンディー語に接していなくても、

/t/と/T/を聞き分けることができます。

しかし生後12ヵ月には聞き分けられなくなってしまいます。

ヒンディー語を母語としている赤ちゃんは、

/t/と/T/を区別する能力を

12ヵ月たっても維持できている。

生まれたばかりの赤ちゃんはすごい能力があるんですね。

日本人も英語の/r/と/l/が難しいとされていますね。

子どもの耳と外国語

発音など音声の習得に関しては、

第二言語習得開始が早いほど有利であると

支持する研究結果が多いらしいのです。

しかし、母語の使用頻度や、

第二言語のインプットの量や質など、

様々な要因が複雑に影響しているため、

まだまだ不明な点が多いということでした。

筆者の仮説

筆者は、年齢による制約は存在するが、

臨界期のような特別な期間は存在しないと考えている。

 日本で英語を学ぶ人はどう考えれば良いか。

「早ければ早いほど良い」という考えは、

外国語環境では支持されていない。

ここでいう外国語環境とは、

日本人が日本で英語を学習する場合のように、

インプットの量もその言語を使用する機会も

大幅に制限されている環境。

外国語環境で音声習得に影響があったのは、

学習開始年齢ではなく、受けた授業時間数でした。

つまり、外国語環境では学習開始年齢ではなく

総学習時間数が英語の熟達度に関係しています。

つまり、

外国語環境では、学習開始年齢はそれほど重要な要素ではない。

学習開始年齢よりも、

学習時間数と学習の質

習得の程度を左右する大きな要因になっています。

つまり、むやみに幼いうちから学習を始めても、それほど効率よく習得が進むわけではないということだ。

それよりも、質のよい学習をできるだけたくさん行うことが外国語の熟達度を高めることにつながるのである。

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4歳の娘は何をすればいいのだろうか?

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子どもは全部が分からなくても、興味がある内容であれば、英語をかなり長く聞き続けることができたという報告。

年齢の低い児童は外国語への興味や外国語学習への動機づけが高く、早期外国語教育の経験者はそうでない学習者に比べると動機づけが高い傾向にあった。

この本では、

音の組み合わせの勉強と

コロケーション(英語の決まり、慣用句など)などの

暗示的な学習に適していると書かれていました。

英語を楽しんで学べて、

興味や勉強する意欲を育てることが

大切ということでしょうか。

また繰り返し学ぶことは、

子どもだから耐えることができる。

音遊びやライムを踏んだ詩や歌などで

英語に触れさせることをさせるのが良さそうですね。

僕が子どもにやらせたい英語教育

1、ベネッセなどの安価で楽しく英語を学ぶことができる教材を買う。

2、NHKなど英語教育のテレビを見せる。

3、まず親である僕が英語を勉強する。(toeicを考えてみよう。)

まとめ

日本人が日本で暮らしていると、

英語に触れる機会は限られます。

本気でやるなら徹底的に、

軽い気持ちなら期待せずに、

子どもが英語を楽しむことが

大切だと思いました。

この本は岩波新書らしく、

きちんと研究結果が書かれていて、

ありがちな教育者の感覚だけで書かれていないので、

おすすめできます。

子どもの英語教育をどうしようか悩んでいる人は

ぜひ読んでみてください。

英語学習は早いほど良いのか (岩波新書)
バトラー 後藤 裕子
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