社会人がレベル1から日本史を勉強する方法。
社会人がレベル1から日本史を勉強する方法
以前世界史の勉強について書いた。
そこで提案したのは漆塗り勉強法。日本史についても同じだ。
同じ本を何度も読む、もしくは同じような本を何冊か読む。そうすることで歴史の流れが分かってくる。流れが分かれば、あとは興味がわいた歴史の細かいところを見ていけば良い。
初心者向けの本を何冊も読んでみて、分かったことは、違う本を何度も繰り返し読んだ方が飽きない。同じ本を何度も何度も読むのがベストだと思うが、同じような日本史の本を何冊も読む方が、自分の性格にはあっていた。
日本史
世界史と違って、日本史はある程度時代の流れが分かる人が多い。だからこそ、世界史よりも深い知識を求められることも多い。社会人になると歴史好きの人と話しをすることもあるだろう。だからこそ日本史の本を何冊か読むことをお勧めする。
今回は漆塗り勉強のため読んだ、おすすめの本を紹介する。
まず最初に読んで欲しい本はこれだ!
歴史をつかむ方法
これは名著だ。歴史をどう理解して、どう学べば良いかが端的に書いてある。
本書では「知識」からおいてきぼりにされていた「技法」、つまり歴史を学ぶ上で必要な「考え方」や「見方」といったものをご紹介したい
歴史の考え方、見方、これは歴史を学ぶ上で1番大切なことだと思う。知識を得る勉強も大切だが(とても大切だ)、そもそもの考え方が伴ってはじめてその知識が生きてくる。
この本は、歴史用語の基礎知識、史料から解く歴史、時代の観念から歴史を考えていく。時代の観念の項では、その時代時代ごとに常識、ルールがあり、現代の感覚で歴史を見ると、間違えてしまうと書いてあった。事実だけでなく、時代背景も知らなければならない。
小説と歴史の関係。時代区分についても書かれており、歴史小説ファンならずとも、歴史を学ぼうとする人間なら必読の本だ。
しかもこの本の良い所は、後半は日本史の原始から現代までについても一通り書かれている点だ。ただ単に歴史についての考え方だけでなく、この1冊で重要な歴史事項が復習できるというわけだ。
つまりこの1冊あれば、歴史の学び方、考え方だけでなく、一通りの日本史の流れがマスターできるということだ。
しかも新書だから、価格も安い。(760円+税)
まず最初はこの「歴史をつかむ技法 」を読め。
ちなみこの本でも上記に書いた漆塗り勉強法に近いことが書かれていた。
多少アバウトでも、同じ物事を複数の視点から繰り返し見ていくことが大事だと思います。
名著に同じ考えがでてくるとうれしくなった。
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上記を読んでみて難し過ぎるなら、やっぱりこれ。
漫画版 日本の歴史全10巻セット(集英社文庫)
漫画だと視覚的に理解できるから、頭に入りやすい。しかもこれは文庫版だから安いし、持ち運べる。電車の中でも読める。
通常の学校図書館にある大きい漫画だと、全部揃えるとけっこうな値段になってしまう。高いモノだと20000円以上する。文庫なら買える。全部揃えても6000円程度。
子どもにも買ってやると良い。 いつか読むかもしれない。
角川まんが学習シリーズ 日本の歴史
もう少しお金を出して良いならこちら。学習漫画は鉄板の売れ筋商品になっているため、どこの出版社も力の入れ具合がすごい。有名な歴史学者が監修していたり、かなりお金がかかっている。マンガだけでなく、巻末や章の間は、しっかりしたイラストや写真での歴史の説明があって、読み応えがあるものになっている。
この角川の日本の歴史シリーズの監修は最初に紹介した「歴史をつかむ方法」の著者山本博文氏だ。Amazonのレビューにもある通り、たった16000円で日本史が好きになって勉強にもなる。いや、子どもだけのものにするにはもったいない。
そして見過ごされがちなのだが、学習まんがの漢字にはルビが振ってあることは、歴史学習初心者にとって、素晴らしいことだと思う。歴史を学習するうえで固有名詞はさけて通れないが、漢字が読めないことがよくある。
一度ルビが振ってあっても、次から同じ漢字が出てきたときは、サラッとルビなしになっていて、読めないということがある。その点、最近の学習漫画はくどいくらいルビが振ってある。これが要らないという人は、学校図書館にあるような学習漫画はお勧めしない。
全部揃えると16000円程度。これを高いと見るか、安いとみるかだが、一家に一セットあっても損はない。文庫だと6000円。6000円のモノはコスパが高いし、16000円のモノはそれだけの価値がある。悩ましいところだ。
そしてこちらもおすすめ。
読むだけですっきりわかる日本史
この本も分かりやすい。体系的に学ぶにはぴったりだ。あとは文章の書き方に違和感を覚えなければ、お勧めしたい。
例えば、元寇の影響の記述で
勝ったのに何で困るの?元がまた来たの?いやいやそうじゃない。あのね、戦に勝ったんだよね。ならば当然命懸けで戦った御家人たちに褒美をやらなければならない。やればいいじゃん?いやいやそう簡単ではないのだ。
ちょっと読んだだけでは分からないかもしれないが、まさに先生が生徒に教える口調だ。違和感なければ良いが、おっさんがこんな風に言われてもなあっていう人はお勧めしない。ちなみに私は最初は違和感あったがすぐに慣れた。文章のテンポが良いので読みやすい。中学生、高校生にもお勧めする。
そしてやっぱりこちら
新もういちど読む山川日本史
手元に1冊置いておいてぱらぱら読むのも面白い。やっぱりなにかあれば立ち返るところは教科書だ。他の日本史の本を読んで、教科書ではどうやって書かれているんだろうって調べると、日本史力はアップする。
他の本と比べてみると、違う記述などあったりして面白い。日本史に興味があるなら1冊あっても損はない。2017年に新版が出た。
そしてもっとお勧めなのがこちら、
詳説 日本史図録
日本史を深く学ぼうと思うなら必須の書。なにを置いても買うべきじゃないかと思う。字だけ読んでも、頭に入らない。写真や地図があると、深く理解できる。寝しなにパラパラ読んでみても楽しい。
カラーなのに1000円しないって素晴らしくお得だ。字の本はなんでも自分のあった本で良いと思うが、図録はやっぱりこれ。日本史学習者必須の本。
とは言いつつ図録で、もうちょっと分かりやすいのが良ければこれ。
大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史
これは絵と写真で日本史の流れを理解しようとする試みの本。これ1冊あれば日本史の流れが分かり、しかも絵や写真で理解することができる優れもの。教科書的な使い方ができるので、小学生から読んでも読める。
現代史なら池上さんに任せろ。
そうだったのか!日本現代史
現代史はもう池上さんの天下だ。もう教科書をやめて、池上彰本を使うべきだっていうくらい。分かりやすく読みやすい。
ただし読みやすいため、さらっと読んで頭に入ってこない場合があるので、何度も読み返すことをお勧めする。
NHK高校講座 日本史
映像で勉強したかったら「NHK高校講座 | 日本史」がある。楽しく学習できるように工夫してある。さすがNHK。
この講座の良いところはPDFでのレジュメがあり、理解度チェックの問題があることだ。復習にぴったりだ。僕の場合は簡単な漢字でも書けないものがあって、驚いた。
スタディサプリ
スタディサプリという、学習媒体がある。本来は高校生用の教材だが、月980円と価格も安く、手軽にプロの先生の動画をみることができる。
独学も楽しいが、一度プロの指導を見ると定着率も違う。モチベーション維持にもつながる。おためしは14日間無料だから、どんなものか一度試してみるとよい。↓
スタディサプリについてはこちらの記事が参考になる↓
まとめ
社会人が日本史を勉強する方法をまとめた。改めて日本史の本ばかり読んでみると、忘れてしまったことが多かった。これらの本を読めば、日本史の流れはつかめる。
あとは興味があるところ(戦国武将や幕末の志士など)についての本を読んでほしい。個人的には郷土の有名・無名な歴史の人物を中心に学ぶことがお勧めだ。ビジネスの話しのネタにもなるし、郷土愛も生まれる。
社会人の勉強法シリーズはこちら↓
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